『教場0』とは、師弟ものだった!
実は、『教場』シリーズ、はじめて見るんです。評判は聞いていたんですけどね。
1話を見た感想はズバリ、そうか、『教場0』って、師弟ものなのね!ということです。
日本に昔からあるクラシックな師弟の関係。
これを、警察を舞台にして描いている点がフレッシュですね。
師は、厳しく寡黙。時おりボソっと発する禅問答めいた言葉に、弟子は翻弄されながらも、答えを必死に探して成長していく。これですね!
風間道場といわれるくらいだもんね
そして第1話の弟子、というか風間につく新人刑事は、赤楚衛二さん演じる瓜原潤史。
可愛い~♪つぶらな瞳が、子犬みたいに初々しいですね。
キムタクイズムを徹底的に封印した風間教官
ドラマホームページでは「最恐の教官」と謳われている風間公親。
その風間をキムタクこと木村拓哉さんがどう演じるのか、気になりますよね。
木村さんといえば陰よりは圧倒的に陽の人。
そのスター性と、思わず共感性をよんでしまう語り口で、日本のドラマを引っ張ってきました。
その彼が陰ともいえる風間をどう演じたのか。結論から言うと・・
いや~違和感ありませんでした。
決まっている!!
立っているだけで醸し出す存在感、出てくるだけで画面がしまります。
ビジュアル的にも、白髪頭にメガネと、本来のカッコ良さを封印しているんですね。
渋い!
何よりも、このドラマでは、木村さんの魅力の一つといえる軽快な語りを封印しています。
出てくる言葉は、どれも短く、低いトーンでゆっくりと発されます。重みがありますね。
風間の存在感には演出の力も!
木村拓哉さん演じる風間教官、謎めいていて、独特の存在感がありますね。
ドラマを見直してみると、その印象には、演出も一役買っているようです。
たとえば瓜原と風間が出会うシーン。
瓜原は同僚に教えられ、遠くの車両に風間の姿を見つけます。
そのとき、カメラがとらえているのは、後方からの風間の横顔だけ。
顔はハッキリ見えないんだね
その後、一瞬、瓜原は風間を見失ってしまい、キョロキョロしていると・・
突然目の前に風間が現れます。
そのときも、カメラが捉えるのは風間の背中だけです。
え、なになに?
そして、ついに風間教官のドアップ!
きたー-
これは、うまいですね。
そして重厚感があってミステリアスな風間教官のアップ。
これは、常に顔半分が陰に沈み込んでいるという映し方のおかげでもあるんですね。
みなさんは、ドラマの中で、カメラが風間教官の背中をじっと映すシーンが、異様に多いことに、お気づきでしょうか。
これは、師たる「おれの背中をみろ」ということなのか、なにか意図があるのでしょうか。
常に眉をよせて、鋭い眼光でにらみつけるような真顔。そして、短く発する言葉。まさしく鬼教官という感じですね。
でも、よーく見ると、目がキラキラして、なんか可愛いんだよね。
本当?それをチェックするのを楽しみにしようかな。
重厚な音楽と演出のわりに、トリックが雑なのが残念
第1話で登場する最初の事件は、タクシー内で男性が刺殺された事件。
ドラマの冒頭、怪しげな男女がタクシーに乗り運転手に指示を出します。この男女はのちに殺されるホストクラブの経営者・芹沢とその愛人・日中弓。
あそこを曲がれ、ここを曲がれ・・。目的はなんなのか、窓を流れる景色と相まって不穏な気配は盛り上がります。
謎めいた導入部分に、思い切り引き込まれました。
ドラマのつかみはOKね
しかし、しかし、謎解きがお粗末すぎませんか。殺されるのを予感して、犯人の名前をダイイングメッセージとして一筆書をしたって・・!?そんな不穏な予感がするなら、とっとと逃げ出すなり、自分から相手をアタックするなり、他にやることあるでしょうが。
重厚な音楽と演出のわりに、トリックがちゃっちいのが残念。
音楽がよいと思ったら、あの佐藤直樹さんなんですね
謎解きより、新米刑事の成長物語にポイントをおいているのかも
それにしても、あまりにトリックが安っぽいとシラケちゃうよね
2番目の事件でも、首をかしげる展開が。犯人の娘が、瓜原に自分の父親が犯人をピストルで打つ絵を渡そうとするのですが、娘さんは一体どこでそのシーンを見たの?その時間は、学校に行っていたはずですよね。テレパシー?
2番目の事件では小さな娘さんを大事に育てていた父親の犯行でした。家族を思っての犯行と思うと、残された娘さんは一体どうなるかと考えてしまい、ちょっぴり後味が悪かったです。
最後はお決まりの『転属届出しておけ』
「転属届出しておけ」は、古典的な手法ですよね。
「お前、もうヤメロ」とか「もう、練習にこなくていい」など、師弟ものアルアルです。
ときには「退職届」などちらつかせ、弟子に危機感をもたせ、内省させ、奮起させる。昔からの日本の教育法ですね。
しかし、今どきの若者にこの手法は響くのかと一瞬思いましたが、これは警察の話だしね。
おまけ
お遊びで、ChatGPに「日本の師弟制度について教えて」と聞いてみました。
なかなか、いいこと言ってますよ。
日本の師弟制度は、古くから存在している伝統的な制度であり、職人や芸術家、武道家などの分野でよく見られます。この制度は、若い人たちが経験豊富な先輩たちから学び、技術や知識を受け継ぐことを通じて、その分野を発展させることを目的としています。
師匠と弟子の関係は、非常に厳格であり、師匠は弟子の人生に対して多大な影響力を持ちます。弟子は、師匠に師事することで、師匠から技術や知識を学ぶだけでなく、礼儀や道徳的な価値観など、人間的な成長も促されます。
師匠は、自分自身が学んできた技術や知識を厳しく教え、弟子には従順さや努力、粘り強さを求めます。一方で、師匠は弟子たちに愛情を持ち、その成長を見守る役割も担います。
この師弟制度は、日本の文化や芸術の発展に大きく貢献してきました。現代でも、多くの職人や芸術家がこの師弟制度を継承し、技術や知識を後世に伝えています。
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1話まとめ 重厚感と音楽とキムタクはいいけれど、期待したほどではなかった
期待が大きすぎたせいか、今回はトリックの稚拙さが目についてしまいました。
この重厚な雰囲気は好きなので、2話以降に期待ですね!
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